小雨が降り続き、ときおり強く降ったりするので、品定めといっては何ですが、次の為の目星をつけるつもりで半分脇見運転や停車しながらの気ままな運転でした。
南砺の地は真宗5世・棹如上人が井波に瑞泉寺を開いて教生を広げたことから、北陸浄土真宗の発祥の地ともいえる所です。教生を飛躍的に広げた8世・蓮如上人も若き日に父親に随行して訪れており、また法主就任の後押しをした叔父の本泉寺・如乗は棹如の孫娘・勝如尼に婿入りしていた関係から、蓮如やその息子たちはこの南砺の地から加賀に教線を伸ばしています。棹如が庵を結んだ本泉寺と瑞泉寺を結ぶ道が現在の県道27号線に当りますが、この道はその後も蓮如が教生に努めるために加賀に向かう道でもありました。このため途中になる医王山の東麓の地にも棹如・蓮如所縁の地や寺院が点在します。そいうわけで、訪れていない寺院の場所を確認しようというのが、最初のもくろみでした。
当然とは言っては何ですが、医王山山系は白山と並ぶ山岳信仰のメッカでもあるし、南北朝では足利直義・直冬について足利尊氏・高師直などに対抗、一時は京都を占領した越中守護・桃井直常、戦国末期に羽柴秀吉・前田利家に最後まで孤高の抵抗をした佐々成政。この二人の足跡もこの辺りにチラホラ。。またの機会に。。
話は全く違うのですが、全国的にゆるキャラブームでいったい幾つ全国にあるんだろうというぐらい。振り返ると,このゆるキャラブームは彦根のひこにゃんから始まったんでしょうか。。
それとは別にご当地アニメというのが意外に人気を集めています。石川では「花咲くいろは」が代表作で、南砺市のお隣の湯涌温泉にかつて存在した白雲楼ホテルの外観をモデルにした喜翆荘という旅館や高校生活を舞台にした物語です。最寄駅のモデルが七尾線の中島町にある西岸駅。主人公を取り巻く主要登場人物が、鶴来(つるぎ)・押水(おしみず)・和倉(わくら)・輪島(わじま)・四十万(しじま)・川尻(かわしり)・小松(こまつ)・富樫(とがし)・円光寺(えんこうじ)他、石川各地の地名が配されています。
TV放送では関東の一部・中京・近畿・富山・石川やCS放送、深夜枠がほとんどで知らない人も多いのですが、一部では大きな人気を得ていました。
石川では前述の七尾線にラッピング列車を走らせたり、聖地巡礼として西岸駅に「湯乃鷺」駅標を設置しています。アニメの中で印象的な神無月に行われる「ぼんぼり祭り」も湯涌温泉主催で毎年10月に再現されています。当日は静かな金沢の奥地になる温泉街が賑わっています。
ちなみに、金沢では二匹目のどじょうを狙って、市街を中心に女性カメラマンを主人公にしたアニメを企画中らしいですね。
このぼんぼり祭りは今年も10/9に開催されたのですが、協賛して参加しているのがお隣の南砺市「恋旅~True Tours Nanto〜」。この恋旅は3組の恋人たちの擦れ違いや思い出を、南砺市や近隣の観光名所を舞台に描いた一話5分のショートムービーのワンセグTV、施設内での放送で現地でしか観られないものです。僕が始めてみたのは井波でしたが、なかなかの名作品です。
南砺市 「恋旅~True Tours Nanto〜」 公式サイト → http://www.koitabi-nanto.jp/
この恋旅の匠と夏子編の中で、登場しているのが「IOX-AROSAスキー場」。この二人の舞台は南砺市の福光・井口・城端が主要になっていますが、匠はこのスキー場のゴンドラ乗り場で働いているという青年という設定ですから、出会いからしてスキー場の自販機前。シーズンオフのスキー場でもゴンドラと花畑が印象的です。
僕がスキー場斜面のキバナコスモスの存在を知ったのも、このアニメからでした。秋になったら行きたいと思っていたんです。
以前、紹介していますが富山にはスキー場の斜面を利用した夢の平スキー場のコスモス畑が圧巻です。4月には水仙も咲いていて、鉢伏山の山頂から見える散居村の遠景も美しい場所です。以前から何度か足を運んでいるんですが、夢の平は砺波市の東端で我が家から下道で行くにはチト距離が遠いのが難点でした。
昨年でしたか、このムービーを観て、イオックスアローザにも斜面の花畑があると知った時から秋になるのを待っていたんです。
と、いうわけで、刀利ダムから湯涌を経由して帰る際に花が咲いているか確認に立ち寄ってみたんです。ところが、スキー場に近づくごとに雨が強まって着いた頃にはどしゃ降りに。。。建物の脇から斜面には花が咲いてるのだけは確認しましたが、降りる気にもなれず、二人の出逢った自販機で缶コーヒー買って退散。。週末に家族を連れて観に来ようと思っていたら。。ブロ友のgoさんが4日前にイベントの時に訪れていたブログをアップしてるのを発見
goさんのブログ → 黄花コスモス=富山県南砺市イオックスアローザ
「お~~綺麗に咲いてるじゃないですか


前日、行こうとは言ったものの家族の快諾はなし。休日とあって遅寝・遅起きの娘は昼過ぎまで起きて来ず。
嫁さんは急用の仕事に駆り出されて朝から居なくなっちゃうし。。こりゃ駄目だなと思っていたら、寝ぼけ眼の娘が起きてきたころ、よめさんも「思ったより早く作業終了






話が前後しますが、石川・富山に関するアニメを紹介しながら福井を仲間外れにしてしまうわけにはいきません。夏前だったと思いますが、金沢駅西の通りでこんな観光バスを見かけました。今年(H28)4月から来年3月まで一日一往復、芦原温泉の知名度アップ目的に、えちぜん鉄道の「あわら湯の町温泉駅」から小松空港・金沢駅間を運航しています。ちなみに利用料金は無料ですが電話予約制。。あわら市HP → KANAZAWARA号
この名前が読みにくいバスのラッピングはアニメ「ちはやふる」
今春、広瀬スズ主演で実写化映画が公開されていますが、元々は女性向漫画雑誌「BE・LOVE」に連載中のコミックです。競技かるたを題材にした珍しいもので、女性陣だけでなく男性陣にも人気のあるコミックです。
主人公の綾瀬千早、その幼馴染・真島太一の東京の小学校に福井から転校してきた綿谷新(わたやあらた)。競技かるたの永世名人を祖父に持つ綿谷新の夢が競技かるたの名人・日本一になることで、これに感化された二人も目指すことになります。新は1年経たずに福井に戻ってしまいますが、高校生になって三人は、また再会して競技かるたを目指すことになります。
ちはやふるの中で、千早と太一を競技かるたの世界に引きずり込み、千早とは一応両思いだけど、ひたすら返事待ちのウブでナイーブなキャラで人気のあるメガネ少年・綿谷新は、福井に戻り暮らすのが芦原の町になります。現在も在住という設定。というわけであわら市では「ちはやふる」を一押しにしているというわけ。。
IOX-AROSA(イオックス・アローザ)スキー場は医王山(いおうぜん)の東斜面を利用しているスキー場です。
医王山は石川県と富山県を隔てる山系ですが、標高は939m。養老3年(719年)、白山開山の泰澄(たいちょう)が開山したと伝わりますが、薬草が豊富なことから唐の育王山にならって「育王仙」と名づけ、元正天皇の病床に薬草が送られ、山頂に薬師如来像を安置したことから医王山に命名されたと云われています。泰澄以来、山岳信仰のメッカとして修験者の信仰を集めていましたが、江戸時代には金沢城や上級武士の屋敷に使用された戸室石(医王石)の産地になったために、一般人の入山は禁止されていました。
金沢からも砺波平野からも望める山で、古くから加賀・越中双方の信仰や芸術作品の対象となっており、石川では白山に次ぐ人気の山ともいえます。石川・富山双方の県立自然公園の指定を受けている人気の山になります。
イオックス・アローザは、医王山のIOと無限大のXを重ねて作ったIOX(イオックス)という造語に、スイス南東部グラウビュンデン州のリゾート地アローザ村と友好提携しており、スイスのロッジやビアホールをイメージしたレストランやコテージを備えたアルプス・リゾートを目指してアローザを冠しているそうです。ちなみに、スイス・アローザ村は同じ州内に「アルプスの少女ハイジ」のモデルとなったマイエンフェルトのイェニンス村があるようにアルプスの美しいリゾート地で、人口2800人の小さな村ですが、年間宿泊観光客100万人を超すそうです。
北陸に住みながらウィンタースポーツ超苦手の僕としてはパンフレットからスキー場のゲレンデ状況を転写すると
標高差500m・最大斜度28度(平均13度)・最長滑走距離3000m・全コースナイター設備7コース、ハーフパイプ常設(全長100m・全幅18m・高さ3.5m・斜度15度
オフシーズンには、パークゴルフ27ホール、ドッグラン2エリア、オートキャンプ場30区画が営業しており、家族連れも多く訪れています。
標高差500m・リフト長1650mを登るゴンドラ。ちなみにこのゴンドラに前述の「恋旅」の匠と夏子編のラッピングが施されているそうです。画像のゴンドラにはないけど。。山頂からはアローザの景色と共に砺波の散居村風景が観られます。
肝心のキバナコスモスですが、約1000万本が初級者コースのハイジコース(全長500m)に植えられています。ちなみに花の種類や名前に疎い僕は、キバナ(黄花)コスモスと聞くと名前の通り、黄色を想像するんですが、実際にはオレンジや赤もあるんですねえ。繁殖力が強いそうで、ゲレンデには打ってつけかも・・
それで詳しくは解らないので調べてみたら、原産はコスモスと同じメキシコ。
学名・Cosmos suiphureus Cav. 英名・orannge cosmos,yellow cosmos 和名・キバナコスモス
花言葉・野性的な美しさ
コスモスとは種は別種ですが原産国は同じメキシコ。、通常のコスモスよりは少し小ぶりで草丈が短い一年草。ちなみに学名のsuiphureusは「硫黄の、硫黄色の」という意味で、元々はこの学名のとおり黄色の花だったようです。主にアメリカで品種が多く開発されて、大正時代頃に日本に伝わったそうです。
キバナコスモスには現在は約15種類ほどあるそうですが、アローザにあるのは黄色のサニーイエローと赤橙色のサンセット、サニーレッドになりますが、サンセットやサニーレッドは現在一番赤に近いキバナコスモスで、昭和41年(1966年)に岩手県盛岡市の育種研究家、岩手大学講師・橋本昌幸氏が育種したんだそうです。
訪れた日は到着時には晴れていたんですが、だんだんと曇り空になって、夕方には今にも雨が降りそうな雰囲気でした。イオックス・アローザスキー場は、医王山の斜面を西に向くようになるので、夕方にはサンセットの名前の通り、夕陽に赤が冴える風景になるんだそうです。
全く知らなかったんですが、イオックスアローザではキバナコスモス以外にも、5月には7,000本のしゃくなげ、7月には3,500本の紫陽花が観られるそうです。来年のお楽しみにしておきます。
旅行日 2016.10.02
この記事へのコメント
がにちゃん
イオックスアローザ・・・綺麗ですね バアバさんが一杯行ったら 若い子にじゃま?(笑)
家ニスタ
僕はスキーをやるので、北海道から白馬まで、全国のあちこちのスキー場に行ったことがあるのですが、北陸のスキー場にはまだ行ったことがありません。
イオックスアローザは標高差500メートルと、スペック的にはなかなか立派なものですね。
最大斜度28度というと初中級者向けかもしれませんが、機会があったら一度行ってみたいですね。
つとつと
今のアニメは、場所の名を変えてもモデルの場所が解りやすいので、ご当地の盛り上げに寄与しやすいようです。京都もアニメの舞台になることが多いですからね。
恋旅は富山でないと観られないので、こちらにまた来る機会がある時はワンセグを富山に合わせてみて下さい。なかなかの力作だし、がにちゃんさんが訪れた所も結構出てきますよ。アローザは家族連れ・子供連れの方が多いから、全然大丈夫^^
goさんや僕が平気で行ってますから^^V
家ニスタさん
「いろは」や「ちはやふる」は、DVDやTV放送の拡大を狙った作品ですから、一応お金を掛けた作品ですから。。地元が乗っかったという感じ、南砺市のは純粋に地元作品なので、これから伸びて来ると思います。
僕は、ウィンタースポーツはからっきしで、スケート場では転ばない程度^^;スキーが好きな人は羨ましいですねえ。北陸は雪質が湿っぽくて重たいので、特にシーズン終了近くの2.3月は敬遠されるそうです。海に近いより山岳の方が雪質は良いみたいです。
yasuhiko
若者の日常生活を描いたアニメが
人気を集めて、活況を呈してますね。
鉄道や車から見える風景、街の様子などが、
非常にリアルに描かれてるので、
モデルの土地を訪ねて旅するのも楽しそうです。
それにしても、スキー場のキバナコスモスは圧巻。
規模の雄大さにに驚きました。
つとつと
そうですね。実写映画やドラマではリアルすぎるのと、有名名所ばかりが出てるので、ちょっと食傷気味になっちゃうんですが、こういった何気ない風景やこういう場所がるんだと気づかせてくれる作品が増えてくれました。
「いろは」では、石川県民でも気づかず通り過ぎる無人駅や風景、僕らのような年代でないと覚えていないようなホテルが再現されていたりで、発想が自由になるアニメならではで、年代問わずで観られる面が強いようです。
キバナコスモスはさすがに盛りを過ぎてしまいましたが、砺波市の夢の平スキー場のコスモスが今盛りを迎えています。こちらもなかなかです。機会があったら一度はとお奨めです。石川にもゲレンデにコスモスを植える大倉岳スキー場があるんですが、規模ではとてもかなわないんです。
go
アニメの「花咲くいろは」の主人公の舞台がイオックスアローザのスキー場だとは知りませんでしたね、アニメの絵が描かれたラッピング電車は見ましたが、アニメを見ていなかったので知りませんでした、イオックスにキバナコスモスを見に行っていながら、お恥ずかしい次第です。
地方の都市も街おこしでユルキャらを宣伝したり、映画やアニメの誘致に力を入れているようです、田舎の良さをアピールすることで人が来て下さる事を期待しているのでしょうね。
つとつと
ゆるキャラはもそうですが、映画や舞台も良いんですが、別世界の感覚や有名な場所ばかりになりがちなんですね。今のアニメは素朴な普通の生活感がメインなので受け入れやすいみたいです。
いろいろな町おこしですが、やはり支持層が違いますから。。goさんも機会があったら「恋するいろは」は、観てみて下さい。地元の人間にも、へ~~っと云わせる場所や風情が出てきますよ^^
まだこもよ
つとつと
う~~ん どうなんでしょう。。新潟・長野にはイルミネーションがあるって聞いたし、群馬だったか栃木にはやはり種類は忘れたけど花の上をゴンドラで行くのは聞いてます。高原型のスキー場はけっこう散策コースになってるみたいですよ^^
メミコ
こんな場所もあるなんて・・・ どうも北陸方面は温泉とかお寺とかばかりなイメージですが いいな~
今回のブログ 映像も楽しませていただきました
つとつと
富山のイオックスと夢の平は必見ですよ。ゲレンデのコスモスは圧巻です。
花のイメージが意外に少ないかもしれませんが、花も意外に名所が多いんですよ^^
特に富山は産物に関しては北陸随一だと思いますよ^^ 同じ砺波にはチューリップも美しいところです。チューリップ畑の絨毯はなかなかですよ。
久しぶりにアニメの動画まで乗せました^^;オタクがばれそう^^;