日用(ひよ)・苔の里①

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日用苔の里で買ってきた苔鉢 売店の方から栽培の際に、一度沸騰させた水か、雨の日に外に出して濡れさせてと念押しされていました。2日目に触覚みたいな芽が出て来たと嫁さんが喜んでました^^金1000円也^^V ちなみに水道水にはカルキや塩素があるので厳禁
DSC_6598.JPG久しぶりに完全休養日が重なった嫁さんと僕。。さてどこか行こうということになったのですが、なかなか場所が思いつきません。なにせ、僕に完全委任するととんでもない山奥や遠くまで連れていかれると警戒する嫁さん。
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そこで思いついたのが、2.3日前に枯らしてしまったと嘆いていた器に入った苔の置物、あれほど水道水をそのままあげちゃだめだと云ったのに、やっちゃったみたいなんです。。なら、新しいのを仕入れに行こうといったら、えっ?どこどこ。。小松の日用だよ。前(2年前)のもそこで買って来たんだもん
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バス停「日用苔の里」 循環バス(小松バス)はありますが、土日祝日のみ運行で、小松駅発[粟津温泉経由]10:00(11:00着)、日用苔の里14:55(15:41小松駅)しかないのでご注意を
いつも自力で名所や旧跡を探してくる僕なのですが、今回の日用町(ひよまち)苔の里はご近所ブロガーのgoさんに以前に教えてもらった所なんです。小松でも奥秘境とも云える大杉谷の入り口に当たる場所、山里や草木そして山だけでなく渓流に詳しいgoさんならではの場所なんです。日用町自体は昔から場所は知っていましたが、こんな素晴らしい名所とは知らずに、いつも通り過ぎていた僕の盲点でもありました。
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元々、石川県の有名な木材として知られているのが、県の木にもなっている能登アテ(能登ヒバ)。そして加賀の銘材として知られたのが日用杉
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良質な杉の産地として知られる加賀杉ですが、その中でも日用村では江戸期から別名・百年木とも呼ばれる長伐期間を置いた大経材を産出することで知られた林業の村としてその名を知られていました。材質の粘り強さと赤身の美しさが特徴で、近年の小松市の公共建物には良質の建築材として取り入れられています。
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長伐期間が長いということは、それだけ長い期間、木の手入れが必要になります。太平洋側の真っ直ぐ伸びる杉とは対照的に、加賀杉の特徴はいくつか紹介したことが有りますが、雪の重みに反発する異形の形となるしなやかさが特徴です。しかし、曲がりくねった木からは、異形の衝立はできても建築材としては不向きになります。この為に真っ直ぐに育つように枝打ちや手入れが必要になります。そしてその期間が百年近くを要す代々の物として受け継がれてきたわけです。そしてこの多くの杉木立は水分を多く含んだ杉質と、上部を覆った枝葉によってもたらされる木陰を作り出してきたわけです。
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日用川と石垣
村内を流れる日用川に施された石垣は「『珠玉と歩む物語』小松~時の流れで築き上げた石の文化」の構成文化財の一つで日本遺産に選定されています。道路に沿った用水も清流になっています。
また、村の中を流れる日用川は上流部の赤瀬から流れ、先の粟津温泉街を通って、カヌー競技の競技場やトレーニングセンターのある木場潟を造る河川となっています。山岳上流部の河川として清流として知られており、日用の里は源流に近く、その清流からこの時期にはホタルやトンボの生息地となっています。
苔育苗
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苔庭が育つにはもちろん手入れも必要ですが、環境が第一で日陰と風通し清涼な水分、そして多湿や広場の諸条件の環境が居るのです。日用の里には谷合位置で高湿度、山際に杉の手入れによる木陰と間伐による生息地と蛍やトンボの幼虫が豊かに育つ日用川の水と諸条件が揃っていました。
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苔の里の創始は大石鉄郎・美根子夫妻の創始した石川蘚類研究所による苔の研究と造園に依るそうです。昭和62年(1987年)に苔の園として一般公開されたそうです。山里内に10種類以上の苔によって作庭された美しさで平成4年(1992年)には全国農村景観百選(美しい日本の村景観百選)に石川県から唯一選出されています。6月中旬には苔と蛍の夕べのイベントが開催されていたそうです。goさんはこの苔の園時代に一度訪れていたそうです。

ちなみに全国農村景観百選は農林水産省が選定したもので全国89件。市町村合併や近代化などで現在は各県の代表景観として打ち出しているのは65件ほどになります。北陸では新潟3・富山1・石川1・福井2で計7件が選出されています。百選の存在を知ったのは日用を訪れた後でしたが、元々、原風景的な景観が好きな僕はこの内6件はすでに訪れていました。日用町を除いて列挙すると。。 他県に興味のある人はこちらを → 美しい日本の村景観百選[農林水産省HP]
※新潟市西蒲区夏井(旧西蒲原郡夏井)・・・米どころ新潟を代表する広大な田園の畦道に600本以上のはぜ木が植えられた風景。はぜ木は収穫期には横棒を繋ぐための木で稲束や野菜類を天日干しするためのものです。
※中魚沼郡津南町結東(けっとう)・・・未訪。狭く起伏の土地に石垣を積み上げた棚田、石垣田があるそうです。
※柏崎市荻の島・・・田圃を囲むように茅葺き屋根の家が建つ環濠集落。
※富山県南砺市相倉・・・五箇山の合掌造り集落
※福井県丹生郡越前町宮崎・・・谷間の田園地に建つ真壁・切り妻屋根の集落
※福井県丹生郡越前町梨子ヶ平・・・越前海岸の断崖の傾斜地の水仙畑
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苔の里入口
ところが大石鉄郎氏の死去により造園が停滞、更に追い打ちをかけるように道路の拡幅工事で苔の園の敷地1/3が削られてしまいました。この為に平成21年(2009年)に苔の園は閉園となっていました。そんなことも知らず、僕は日用町日用杉は知っていましたが、整備された道を粟津温泉に向かって飛ばして通り過ぎるだけで杉木立を横目に見るくらいでした。
平成26年6月、goさん苔の里をアップしたのを観て、僕はもう一目ぼれ@@;何度も通り過ぎながら、こんな名所を通り過ぎていたとは一生の無念。
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交流体験施設ウィズダムハウス 上:玄関前庭園 右:ウィズダムハウス母屋
築100年を越す古民家を改修・改築したものです。2時間15000円、終日30000円で様々なイベントなどに使用でいます。事前予約要。
道路側の壁面には喫茶室が開店して苔の里の散策途中で加賀棒茶などが楽しめます。
山間の里の日用町も過疎化で現在は7世帯の集落になっています。苔の園を維持してきたのが住民組織・日用苔の里整備推進協議会でした。しかし、会員にも日々の仕事もあるし高齢化で限界もあります。ここで環境省と国連大学の提唱で立ち上げられた叡智の杜プロジェクトが協力する形で現在の形になったわけです。両者の協力整備によって、住民管理の苔の里と古民家交流体験施設ウィズダムハウスという観光体験スポットを立ち上げて行ったわけです。現在、クラウドファンディングが話題になっていますが、ウィズダムハウスの改築改造費用はこのクラウドファンディングを利用したそうです。そういう意味でも自然との共存を図る叡智の杜プロジェクトは里山再生の先鞭となっていたようです。更に苔の管理も手が入れられ48種に登る種類が育成されているそうです。goさんや僕が訪れたのはそのプロジェクト開始の翌年の初シーズンだったようです。
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その後、2.3度ですが同じく気に入った娘と二人で訪れて、小さな苔鉢を嫁さんにお土産にしたんですが、一度目は直射日光のあたる所に置いて、二度目は水道水を与えて枯らしていたので、三度目の正直で本人を連れてくることに。。一応、娘に声かけたら拒否されました。前のブログ時に苔の里の後に訪れた那殿観音で携帯電話もつながらない所に車に置き去りにされ、二度目は綺麗な境内と崖に造られた本殿に感動。で、三度目も喜んでついて行ったのに、高所恐怖症なのに本殿に登っただけでなく、奥の院の先の磐先に立たされて2度のトラウマで苔の里だけならいいけど、お父さんは他にも行きそうでヤダでついてこず^^;どうも赤瀬の名を出したのがまずかった^^; 娘には赤瀬は置き去りに高所恐怖と2度のトラウマで禁句になってます。 → 2015.07.05 赤瀬那殿観音
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とは言いつつ、娘や僕もすっかり気に入っている苔の里。二人に聞かされていた嫁さんも興味津々。。というわけで、山登りや石段は登らない約束でドライブに(娘は夜なべだったから二人で行けと送り出されました。。)。嫁さんから出かける前の念押しは久しぶり、余程娘に恐怖体験を刷り込まれていたようです。

goさん、僕と娘が訪れて以来、認知度が徐々に広まっていたのですが、今年はコロナ騒ぎで閉園状態が続いていたようです。
ところが県外移動解除前後から、TVで紹介放送が何度か流されていました。特に先週放送されたNHK特番で注目が集まってしまったようです。報道後の先週土日には車が列を生したそうです。苔の里にとっては予想外の出来事で、放送に関しても当日いきなり放送があると聞かされてびっくりしたそうです。慌てて交通整理と駐車場誘導(2.30台が限界)で大わらわ、あげくに民放でも全国放送でこんな所があるとニュースで流されて地元はてんてこ舞いになっているそうです。苔玉の販売店のお姉さんがブツブツ言ってました。「放送するなら一週前くらいの事前に連絡してくれればいいのに><当日にいきなり「今日放送しますんで」と言われてもねえ><」と、恨み節。。
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とはいえ、限定駐車場で入場者は自然に制限されているし、コロナ対策で順路は以前は自由でしたが、一方通行になっていました。僕たち夫婦は神社を見下ろせるベンチで、長いことのんびり森林浴でした。

苔の里の説明は、以前のgoさん僕の記事を観てらうということで、次回は画像中心で^^ やっと画像は調整できるようになりましたが、、相変わらずPCも重いし、反応悪いんで^^;
皆さんのブログはちゃんと読めるんですが、ページを変えたり、気持ち玉やコメントは、打つとぐるぐる状態^^;最後は飛ばされちゃう^^;
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入場には入口のBOXに維持寄付金として、一人500円以上入れるというとで、コースを巡ります。
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旅行日 2020.06.21



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この記事へのコメント

  • 藍上雄

    たかが苔と思っていましたが、されど苔なんですね。奥が深いです。実際に苔を扱っている業者さんが居ることすら知らなかったです。園芸教室で苔玉の作り方教えている所もあるようですが、それとはちょっと違う物なのかもしれませんね。
    PCの不調早く回復すると良いですね。頑張ってください。
    2020年07月02日 16:16
  • がにちゃん

    行って見たいと思いつつ なかなかいけない苔の里と赤瀬那殿観音ですわぁ
    苔 昨年行った北八ヶ岳の近辺の苔むした樹林帯で素晴らしい苔に出会ってから散歩に行っても苔が気になってます
    やすらぎますね 苔って
    水やりの時は、沸騰させてからなのですね 一度苔買ってみようかなぁ
    奥様満足の一品は手に入りましたか
    2020年07月02日 16:51
  • tor

    PC復活かと思ったのですが
    まだまだ本調子ではないのですね。

    苔の庭園もなかなか良いものですね。
    苔玉とかもやってみたいと思っています。
    苔は水道水で枯れるのですね。
    繊細なのですね。
    手塩にかけるという言葉がピッタリするようです。
    ところで「日用杉」「日田杉」とと読んでしまいました。
    日田も杉の産地なもので(笑)
    2020年07月02日 19:31
  • y&m

    苔に水道水は厳禁なんですね。知りませんでした(>_<)。
    霧吹きなんかで軽く水をやっていればと思ってました(笑)。
    それで枯れてしまうのは怖い。デリケートなんですね。
    NHKの当日放送、威力があるでしょうね。
    突然言われても、準備が大変だったと思います。(^^♪
    気持ち玉の遅さは私も感じてます。
    写真の多い方く長文のサイトは、どうしても遅くなりますね。
    2020年07月03日 16:08
  • ミクミティ

    日用の苔の里、素敵なところですね。
    杉の森の中の綺麗な地面で育つ苔、日本の芸術品の一つのようです。
    様々な自然環境の賜物でもあるでしょう。特に水が大事ですよね。
    この里で鑑賞するホタルもさぞ美しいことだと思います。
    また、緑のアートの中で点在する初夏の花にも癒されますね。
    一度見れば、涼し気な自然を求めて訪れたくなるのはよく分かりますね。
    2020年07月03日 22:06
  • yasuhiko

    「日用町」は「ひよまち」と言うんですか。
    苔の里、すごく魅力的だと思います。
    最初に苔の栽培を始められた大石さんご夫妻、
    本当にいい仕事をされましたね。一度途絶えたものの、
    復活して今に続いてるのは素晴らしいと思いました。
    2020年07月04日 14:38

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