野田山③ 前田利久 前田利家夫妻 篠原弥助長重

加賀藩主墓所の初めの埋葬は、家祖・前田利家の長兄・利久からと云われています。天正11年(1583年)に能登に入った前田利久は天正15年(1587年)8月に亡くなり、利久死去の報を聞いて驚き色を成した弟で家祖・利家が自ら「いづみ野迄野おくり」、を行い当時はまだ名前のなかった泉野の山頂に葬っています。慶長4年(1599年)閏3月に前田利家が亡くなると、遺言により野田山の利久墓所の下段に葬らせています。この二人の埋葬と墓所の造営が野田山の藩主墓所及び野田山墓地の始まりになります。この後には3代利常の意向によって7名の墓所を同高所の一角に葬ったのが初期前田家墓所になります。 加賀藩の系譜(過去帳)によれば、草創期の前田一族の野田山被葬者(利久・利家は利家指示、蕭は利長、利長遥拝墓以降が利常指示)を羅列すると名前 読み   院号  続柄   没年年月     西暦    享年 利久 としひさ 真寂院 利家長兄 天正15年 8月 1587年  ?  (生年不詳)利家 としいえ 高徳院 初代家祖 慶長 4年閏3月 1599年 62歳?(生年不詳)蕭  しゅく  瑞雲院 利家次女 慶長 8年11月 1603年 41歳            中川光重正室利長 としなが 瑞龍院 利家嫡男 慶長19年 5月 1614年 50歳  2代拝墓保智 ほち   清妙院 利家九女 慶長19年 8月 1614年 20歳            松平信吉婚約者・篠原貞秀正室幸  こう   春桂院 利家長女 元和 2年 4月 1616…

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野田山② 村井長頼・奥村永福 利家の両輪

野田山加賀藩主墓所から金沢市街 中央の大きなベージュの建物は金沢大学付属病院、その左端裏が菩提寺の宝円寺、右端手前が天徳院になります。その後ろの山稜は卯辰山稜、山稜の左端手前が金沢城になります。前田利家の墓所は金沢城本丸から南東の方角(辰巳の方角)で、鬼門(北東)に次ぐ不吉な方角と重視していた方角です。鬼門には利家の霊を祀った卯辰八幡宮(現宇多須神社)。重要方向に家祖・前田利家を祀っていたわけです。また、裏鬼門(南西)には小松天守台を3代・利常が築いていました。手前の大きなグラウンドは陸上自衛隊金沢駐屯地。今年の2月にはじっこだけの画像に、長々と説明を加えた加賀藩主墓所。今回は初期の主要墓所群を訪れてきました。今回は久しぶりに駐車場まで来ました。墓所までは狭い道を通らねばなりませんが、駐車場は広々としています。いつも平日に来ると寂しいくらいに誰もおらず静かな場所です。駐車場は前田利家の眠る墓所からはちょうど真下の下段に当たり、利家の目線と同じく金沢の城下町が一望に出来る位置になります。2020.01.18撮影 藩主墓所表参道石段 起点江戸時代は前回紹介した表参道入口からひたすら登り続け、最後に長く急な石段を登ることになります。右の画像は表参道の石段となる前田家墓所の玄関口になります。藩祖・前田利家の正室・松(芳春院)は慶長19年(1614年)に長い人質生活から解放され金沢に戻っていますが、晩年には足腰の衰えでこの石段を登ることが出来ず、麓の墓守寺に利家の遥拝墓を建て墓参としていました。その長い石段…

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斉藤実盛伝承地と鏡の池

2020.09.02 聖天山歓喜天境内(埼玉県熊谷市妻沼) 前回、聖天山歓喜天聖天堂について書きましたが、今回はその開創者となった長井の庄の司・斎藤別当実盛が最後の夜に髪と髭を墨で染めたと伝わる伝承地「鏡の池」 2013.04.22 多太神社表参道 斎藤実盛像これまでにも斉藤実盛については悲劇の武将として幾つか旧跡を紹介していましたが、画像を撮ったものの伝承地の弱さと余りに小さな池でアップし損ねていた「鏡の池」を遅ればせながら、5年前のものですが。。やはり斎藤実盛の伝承地としては外せない地ですから 他に斎藤実盛の伝承地は幾つかアップしています。興味のある方はどうぞ・・・2012.04.07 実盛塚・篠原古戦場2012.04.07 首洗い池(手塚山・兜の宮)2013.04.22 多太神社 少し長いですが、平家物語における斎藤別当実盛の篠原合戦の登場部の引用です。源平盛衰記にも同じ場面があり結末も同じですが、だいぶ描写が違っています。できれば両方読んでもらった方がお薦めです。平家物語と源平盛衰記は似た部分が多いのですが、表現や描写・記述が違っています。ご存知のように平家物語は琵琶法師によって語り繋がれてきたものです。それを口述筆記としてまとめられたもので語り物と呼ばれるものです。源平盛衰記は平家物語から派生したと思われますが(源平盛衰記が先という説あり)、改めて読み物・記録として書き直されたものと思われます。共にその後の書写で誤ったり、変更されて別物になってきたようですが。。。古事記と日本書紀の…

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